活用事例

活用事例

HDDの非破壊検査
半導体集積回路
&磁気ヘッドの拡大スキャン

撮影装置:phoenix v│tome│x m300
試料寸法:115mm × 75mm ×15mm
試料材質:複合製品
撮影時間:45分以内
ボクセルサイズ:45μm / 集積回路・磁気ヘッド 10μm

ステッピングモーター

Issue

HDD(不具合品)の構造を調査したい

PC上で認識しなくなってしまったHDDの故障原因を確認することを目的に、産業用CTで非破壊検査を行いました。

Point 01

全体からの観察

まず初めに原因箇所を特定するために、試料全体をボクセルサイズ45μmでスキャンしました。

この時点でもはんだの欠陥が確認できましたが、分解能が不十分で集積回路の断線等を確認しづらく、故障部位を特定するには至りませんでした。

次のステップとして、故障リスクの高い集積回路と磁気ヘッドを詳細に観察するために拡大スキャンを行いました。

Point 02

集積回路の観察

ボクセルサイズ10μmで拡大スキャンを行ったことによって、断層画像が格段にクリアになり観察しやすくなりました。

これによって、ボクセルサイズ45μmでは判別できなかったはんだ内の微細なボイドの観察が可能になりました。

しかし、動作不良につながる回路の断線等はないため、他の箇所が原因となりそうです。

Point 03

磁気ヘッドの観察

磁気ヘッドを拡大スキャンしたCTデータを断層画像で観察したところ、下側のディスクと磁気ヘッドが衝突することが確認できました。こちらが今回の不具合原因と考えられます。

このように全体スキャンでは捉えることのできなかった機構の不具合も、観察範囲を絞ってスキャンすることで詳細な検査を行うことが可能になります。

JMCでは、事前にお客様の検査・測定内容をご相談いただいた段階で、目的の分解能を得られる方法や条件などをご提案しており、お客様の満足度の高い検査サービスを実現しています。