3Dスキャン手法の違い

ボリュームデータとは

3Dスキャンとは

現物を3Dデータ化する3Dスキャン技術にも様々な種類が存在します。
当社は産業用CTによるスキャンに加え、非接触測定やフォトグラメトリなど多様な技術を有しており、対象物の材質、サイズ、表面状態等によって最適な手法を提案しています。

X線CTスキャン

電球のX線透過像

物質を透過する特性を持つX線を利用し、物質を透過後のX線の変化を可視化してスキャンを行います。原理はレントゲン写真と同じですが、産業用X線CTの場合は、対象物を回転させながら多数の透過像を記録し、コンピュータで再構成することによって3Dデータを取得します。
外からは見えない対象物の内側の状態まで形状を取得できるという唯一無二の強みがありますが、X線が透過しづらい物質のスキャンを苦手とします。

参考:透過能力とフォーカスサイズ(https://www.jmc-ct.jp/study/study02/

電球のX線透過像
X線発生のしくみ

非接触測定

X線発生のしくみ

非接触測定機には様々なタイプが存在しますが、当社ではレーザープローブを有するアーム式スキャナー『ROMER Absolute Arm』と、構造化ブルーライトを使用する『ATOS』を、対象物によって使い分けています。
X線CTのように内部のスキャンはできませんが、場合によっては短時間かつ高精度でのスキャンが可能になります。
またいずれもワークサイズが大きく、部分的なスキャンにも対応可能ですので、当社では昨今話題のギガキャスト製品の測定にも利用しています。

フォトグラメトリ

X線検出器のしくみ

数十枚から100枚を超える写真をコンピュータで再構成して、3Dデータを作成します。
色情報を含めて取得することができるため、フィギュアやCGなどでよく利用されます。
さらに専用のスキャンブースを使用することで一瞬で撮影を終えることができるため、長時間静止することが難しい人間や動物のスキャンにも利用されます。またドローンなどを使用することで、広範囲の地形を3Dデータ化する際にも有効です。
一方で画像情報のみで3D化を行うため、精度は粗く大まかな形状しか捉えられません。

X線検出器のしくみ

当社では、1つの手法にこだわらず、お客様からのご依頼ごとにそれぞれの3Dスキャン手法の特長を生かしたご提案を実施しています。
3Dスキャン、リバースエンジニアリングなどでお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。